キャプテン

朝五時半に家を出発して、東京は東久留米市へ。遠征メンバーが、マイクロバスに乗り切れなかったため、キャプテンとキーパーも同乗して、今年の選手権出場校・都立東久留米総合高校との練習試合に向かいました。

ほぼ予定どおりの行程で、学校到着。いわゆる武蔵野の面影を残す小川と緑に囲まれたグランドは、たぶんサッカー専用。全面人工芝で、照明も完備しています。トレーニングにはこの上ない環境にびっくりしました。
都立でこれ! 私もこれで都立のサッカー部だったんですけど、とても同じ都立とは。。。


清流スタッフと、グランドを見ながらの雑談では、「校長先生がサッカーに理解のある方だそうですよ。」「憲剛(中村憲剛選手は、統合前の都立久留米高校出身です)の活躍が大きいんだろうな」「山口さん(当時の憲剛の恩師、山口隆文氏。日本サッカー協会指導者養成の基礎をつくり、S級インストラクターやナショナルトレセンコーチとして多くの指導者・選手の育成に努めた。現FC東京U-15むさし監督)の力もあるんじゃないか」などなど。



清流の若いコーチは、この高校のサッカー部が地域のクラブ(彼自身もあるクラブのU-15に携わっているそうです)の目標になっていることを、私に熱く語ってくれました。
「ある意味で一環教育なんですよ。」なるほど。理想の環境が地域の高校にあれば、そこの指導者と関係を持つことで、小中年代の目標を設定し指導にあたれます。

私は、サッカーの一貫教育の理想を抱いて、中学校と関係を築こうとして上手くいかなかった苦い思い出があるので、余計にこの話を羨ましく聞きました。しっかりとした育成の土台があるからこそ、この素晴らしい環境がさらに生きるのでしょう。

試合の方は、0−4と完敗でした。前半30分あたりまでは、むしろ押し気味だったのですが、その時間帯に得点できなかったのが響きました。




いよいよ、12日から選手権2次予選が始まります。
たのむよ!キャプテン。



帰りの車中は、三人とも普通の高校生。AKB48の話題やらなんやらで盛り上がっていました。試合後の車の中って、小学生とあんまり変わんないな。それでも藤沢が近づくと、自然と来週の選手権予選に気持ちが行くのか、3人ともミラーに写る顔つきが変わってきたような気がしました。

実は今年の正月、清流の初蹴りの時、OBの兄と共に弟も参加させて頂き、私も見に行ったのですが、外から見ていて「(次期)キャプテンはたぶんあの子だろう」と大勢の部員の中で惹き付けられたのが、まさに車中の彼でした。誰よりも動き回り、全体に指示を出し続ける。それが、彼のスタイルです。
「キャプテンは(そうは呼んでませんよ)、子どもの頃から、ああやって試合中声を出していたの?」
と、しばらく黙っていた後ろの席に向かってそう聞くと「なんで、このおっさんはそんなことを聞くのか」というように、答えづらそうにしていました。
「いやさ、小学生も中学生もオレの知ってる子たちは、試合中おとなしくってさ、どんな指導を受けてたのかな、と思って」というと「小学校も、中学でも、ずっとキャプテンでしたから」と素っ気ない答えが返ってきました。「キャプテンだから」あたりまえだろ、ということでしょうか。なるほど。ありがとうございました。



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楽しくサッカーができればいいのか、もっと上手くなりたいのか?
現役の1、2年から「もっと上手くなりたい」という気持ちが伝わってきません。うーん…。