藤沢清流×日大藤沢

久しぶりに味わう、自分が抜け殻になったような喪失感。
現在高校一年の息子が、小6の時の『ロータリー杯』という市内大会で、市内最強チームに同点の後のPK戦で敗れ去った時以来の感覚です。
心の底から応援したチームが、死力を尽くした結果敗れ去りました。

9月19日。高校サッカー選手権大会神奈川県予選。藤沢清流 2−3 日大藤沢
ベスト8、なりませんでした。

    


2点を先行され、後半に追いつきましたが、延長後半につき離されました。





自力に勝る日藤は前後半に1点ずつを入れ、試合を優位に進めていたのですが、清流エース・3年ショウブ君の2ゴールで追いつきました。大勢の応援団で埋まった清流スタンドは大騒ぎ。
延長戦に突入前のベンチから、GKコーチの海さんがスタンドに向かって「もっと煽れ」と大きな身振りでゼスチャー。応援席はさらにヒートアップしました。
百戦錬磨の元神大GK。「ここが勝負どころ。一気に畳み掛けろ」とチーム全体を鼓舞しているようでした。


延長に入っても清流は試合を優位に進めていましたが、試合をひっくり返すには至らず。
延長後半、息を吹き返した日藤に追加点を許しました。










たった半年でしたが、時間の許す限り試合や練習に訪れ、たくさん楽しませてもらいました。
上の息子の言っていたことですが「選手権予選に、1、2年で出ていて負けた時『おまえにはまだ来年がある』とか言われるけど、そうじゃないんだ。一回一回、ひとつのチームで、負けたらそん時に終わるんだよ。」そのことばの意味が、実感としてわかったような気がしましました。



3年生の多くは、これで競技としてのサッカーから退くのかもしれません。
この経験がこの先何の役に立つのか、そういうおっさんの感覚で物事を考える野暮ったさを、無名の若者達は教えてくれます。厳しい練習に耐えて耐えて、その先に待っているのが、この喪失感。しかし、それでもサッカーを続けてきたこと。そのことには意味すら必要ないのです。

同点ゴールが決まった時に、いつもネガティブなことばかり言っていた、ある3年生のお父さんが、拳を突き上げて喜んでいた姿を見ました。
それだけでもう充分なのです。




さあ顔をあげて、また歩き始めよう。


19日のてびサル 参加23 コーチ1 ギャラリー4