攻守の一体化

先日行われた、日本×アルゼンチン戦。
前半18分、ボランチ(とはアルゼンチンでは呼ばれませんが)、マスケラーノから左サイドのエインセへのサイドチェンジに猛ダッシュで寄せた岡崎は、そのボールが大きなバウンドとなって、エインセがその処理を誤るのとほぼ同時に走る方向を変え、バウンドしたボールを最初のタッチでエインセが上がって空いたスペースへ持ち上がります。
岡崎のクロスを受けた本田に対応したのは、サイドチェンジをミスったマスケラーノ。シュートコースを消しながら、持ち替えた本田からボールをカットします。
しかし、そのボールに長谷部は既に対応。強烈なミドルを打ちます。
さらに、そのシュートと同時に岡崎、森本がゴール前にスタートをきっています。キーパーのこぼしたボールを岡崎が浮かせて決めました。
メッシのドリブルの瞬間的な速さは人間離れしているかもしれませんが、そういった人並みはずれた能力がなくても、強豪アルゼンチンからゴールは奪えるのです。


南アフリカワールドカップの日本協会がまとめた技術、戦術分析によると、「相手ボールを奪った瞬間のアクションやボールを失った瞬間の守備の切り替えは当たり前のように行われ…」と攻守の切り替えの速さが特徴的だったと説明され、「もはや、守備と攻撃は切り替えのモーメントでつなぐのではなく、攻撃と守備が一体化してきているという印象が強かった」とまとめられています。


前述のプレーでは、マスケラーノからのパスが動いているまでの間は相手ボールですが、岡崎が奪った瞬間から一気に日本のチャンスになります。
一度は相手に拒まれかけるのですが、こぼれ球に長谷部が素早く対応し、得点に至りました。
ボールを奪ってから、次のプレーを考えるのではなく、奪った後のプレーの優先順位を、ボールを持った選手も、それ以外の選手も共有しているというわけです。



自分達も、同じスポーツをやっているということをまず自覚しましょう。
何も「信じられないようなフェイントをやれ」と言っている訳ではありません。ひとりひとりの意識の持ちようだと思います。プレー中に「ああ!」とか「やべえ!」とか言って、いちいちプレーを止めてる場合じゃないのです。


集中して戦えば、高校生とだって良いゲームはできます。




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