立ち位置を知る

鎌倉市の中体連選抜チームと清流1年の試合を観戦しました。
久しぶりの栄光学園のグラウンド。


さてゲームは、清流1年と鎌倉市選抜の中3、中2チームが交互に試合をするというやり方でした。
清流のほうは、1年の中でもまだあまり公式戦に出る機会のないメンバーで組まれたチームで、「運動量で相手をしのぐ」というまずはっきりとしたやり方で戦っていましたが、いかんせんミスが多い。
パスがぶれる、トラップがぶれる、で、ボールがつながりません。
相手にボールを渡して、走って奪い返す、そしてまた走って…というわけで、なかなか得点の気配は生まれません。


中3チームは、相手のミスで奪ったボールを何度か効率よくシュートまで持っていきました。一本目は、中3がそのような形でセンターフォワードが得点し、そのまま逃げ切りました。


よく走っているし、ボールもどちらかというと清流側にあるのにゲームは落とす、と言う展開。
技術がまだまだのチームが、一生懸命つなごうとしてそれがままならずにボールが相手に渡り、カウンターからあっさり失点するという、こういうゲームは、私もベンチで一度苦い体験をした記憶があります(その時は、中1が小6に負けるという試合でした)。


「ボールを簡単に失うからだろ!」とハーフタイムにベンチからの大きな声が反対サイドまで聞こえてきましたが、技術の問題ですから、気合いでどうこうなるものでもないかな、と思いました。ただ、中学生にやられているわけですから、コーチの気持ちはよくわかります。
「ボールをミスで失う」ことともう一つ、技術的なことで私が見ていて思ったこと。
サイドハーフで起点を作って、サイドバックがそれを追い越す、という形を再三作っていましたが、左サイドの選手が、二人とも左足でクロスを上げない。
オーバーラップでせっかくフリーになっても右に持ち替える。ドリブルで縦に抜いても、持ち替える。
これでは、時間や空間を作った意味が半減してしまう、と思いました。「右利きだから」という理由は問題外です。


まあ、しかしです。
下手につなごうとせずに前線にロングパスを入れ、体力にものを言わせてゴール前になだれ込むようなやり方をすれば、高校生としての体裁を保てたのかもしれませんが、そうはしないことに私は好感を持ちました。技術はそうそう簡単に伸びるものではないかもしれませんが、Aチームと同じやり方をして、一人でもここから上へ送り込もう、という思いが感じられたからです。
それに、何人もの高校生が泥だらけになって走っているのも良かった。相手が中学生であろうと、必死にやらなければ上には行けない。
残念ながら、中には「ちょっと力をぬいてんじゃないの?」という選手もいないではなかったんですが、ほとんどは自分の立ち位置がわかっているな、と思いました。





自分の立ち位置を知ることは、中学生にとっても大事です。
てびサルに来ている選手も3人いましたが、その3人も含め、県内の中学生の中で果たして自分がどの程度のレベルにいるのか、客観的に知るべきです。
そして具体的に足りない部分を伸ばす努力をするべきです。何より、もっと必死にプレーすべきだと、思いました。


    


       


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