トンネルを抜けて

長い事息子のサッカーを観戦していると、いろんな状況にこっちも置かれて、様々な経験をさせてもらえます。で、今回も初めて「長ーいトンネルを抜けての初勝利」という状況に立ち会わせてもらえました。いやあ、こんなに喜べるものだとは思いませんでしたよ。これまで勝ち星のなかった神奈川教員SCがついに、埼玉SC戦、3-1で今期初勝利を上げました。

大人のサッカーは、育成年代と違って「育成か結果か」みたいな、妙なジレンマで悩む事はありません。ともかく勝利を目指す。そのために、選ぶ戦術が、どん引きでカウンター狙いだろうが、ポゼッションだろうが、そんなことは二の次なのです。クリアすべきところで、無理してつないで取られたりしたら、それはまずいプレーでしかありません。

つないだり、ドリブルで抜いたりといったプレーは、レベルが上がるほど難しくなります。単純な理屈ですが、相手も上手く、速く、強くなって、きちっと守るからです。ジュニアの試合で、5人ドリブルで抜いてシュートを決める選手は少なくないかもしれませんが、ワールドカップでそれをやったのは、恐らくマラドーナ一人です。フィジカルの塊みたいな選手の、組織立ったプレッシャーの間を、5メートルほどのパスでポンポンと正確にかいくぐって行くから、バルセロナやスペイン代表の選手達の技術は際立っているのです。
たとえ、バルサみたいにやりたいと思っても、実際には無理なのだから、現実的な方法を探って行くのは、恐らく多くのJリーグの監督もやっている事だと思います


関東リーグとかだと、攻めたり守ったりという五分の展開が多く、その中で、速攻を狙ったり、ゆっくりつないだりしているような気がします。派手なプレーは多くないかもしれませんが、なかなか味わい深いものがあり、いろいろ勉強になります。

↑ のり君。この日は左サイドバックでした。いつ見ても、でかいです。

↑ 向こう側、千春君。航平の大清水高校(現藤沢清流)の一学年後輩。駒大出身。昨年母校に教育実習に来た際、次男にヘディングを指南して頂いたとか…。  でかいです。


この日の神奈教SCは、前の選手の動きだしが良く、FWにくさびが入ると、もう一人のFWなり、サイドの選手なりが、マークを外している事が多く、同じような形で何度もチャンスを作り出していました。
この日は選手権予選と重なったこともあり、高校生の指導にあたっている選手が何人か来れなかったようですが、センターハーフの二人が、暑い中動き回って、ボールを回収したり、相手の攻撃を遅らせたり、つぶしたり、前へボールを運んだりといったことを、地道にやっていて、勝利に大きく貢献していたと思います。

その一人は、てびサルにも来た事がある、小松君。鎌高サッカー部OBです。今年から、チームに加入。左足から、決定的なパスを何本も出していました。


↑ 数学の先生を目指しているそうです。

私たち夫婦のそばで、観戦していたご夫婦がいて、それが彼のご両親でした。ビデオ撮影をしていて、帰ってまた見るのでしょうか。「ああ、いいなあ」と思いました。

長い事サッカーを続けて、まあいろいろ大変なこともあったと思いますが、あっちこっちに多くの友人ができて、その中の何人かとまたプレーする。なかなか楽しそうです。




↑ あれ?