負けて学ぶ

ちょっと前に、清流が厚北に0-5と大敗したKSの試合があったのですが、その時の話。

大敗は大敗なんですが、それはそれでいろいろ面白そうなネタが、試合のあちこちにありました。試合後の帰りの車中、息子ともう一人のチームメイトに、それとなく話を振ってみました。当然、二人はそんな話はしたくないのです。悔しさもあるし、コーチ達にもいろいろ言われてる。おまけに帰り際、厚北の監督さんに「ゲーム (内容)はおまえらだったよ」と言われたとか(う〜ん、屈辱)。全然、元気ありません。親父の戯言なんかにつきあいたくはないでしょう。

ただ、2、3尋ねるうちに、少しづつ答えてくれて、…まあ最初は「誰それが悪い」って話から始まるんだけど、だんだん「自分もこうすれば良かった」みたいのも出てきました。お腹も空いてきて、「何を食べて帰ろうか」なんて話を始めた頃には、すっかり元気になって「帰ったら、ビデオを見て研究してみます。」なんてことも言ってました。


翌日のミーティングでも、この試合に関して、チーム内でいろいろ話合われたようですが、息子は家に帰って、
「ようするに、全部つながってるんだよな」
と。
圧倒的に攻めて、いつ得点が入ってもおかしくない時に、入らない。「こういうのが、後になると…」なんて言葉が応援席でもささやかれていたのですが、自分たちの攻撃時のボールの回し方とかに、カウンターでもろにやられる要因があるってことみたいです。同サイドにこだわりすぎたとか、攻め急ぎすぎたとか…。


先日のW杯予選のイラク戦で、ジーコは本田と両ボランチの遠藤、長谷部にマンマークをつけてきました。最初は面食らっていたようですが、徐々に落ち着いてくると、両ボランチは、前線に上がって行ったり。逆にCBの間や、サイドバックの後ろに回ったりしていました。何をやってたかと言うと、マークから逃げてた訳ではなくて、マーク(相手FW)を引き付けておいて、後方からの組み立て役を、ほぼフリーの吉田、伊野波のCBに任せていたのです。遠藤が無理して前に出さずに後ろに戻し、受けた伊野波が駒野に出したパスから始まった右サイドの攻撃から、二度続けてスローインを得、決勝点は生まれました。
こういう、臨機応変さも、歴代最強と言われるこの日本代表の魅力ですが、臨機応変に対応できる力は、個々の培ってきた経験がモノを言っているのではないでしょうか。




↑右を崩す三人

↑私「こういう時にどんな相談してるんだろう?」息子「たぶん試合とは関係ない話」


考えてプレーしたって、負けるときは負ける。でも、どこで間違えたかも、導き易くなるのではないでしょうか。そういう積み重ねが、それぞれの財産になっていくように思います。